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    <article_id>S1-3</article_id>
    <title>
      <title_ja>自閉スペクトラム障害の動物モデル作成と解析</title_ja> 
      <title_en>Analyses of animal models for autism spectrum disorder</title_en>
    </title>
    <author>
      <author_ja>〇池田 和隆<sup>1</sup>、古田島 浩子<sup>1</sup>、田中 美歩<sup>1,2</sup>、柏井 洋文<sup>1,3</sup>、佐藤 敦志<sup>1,4</sup></author_ja>
      <author_en><u>Kazutaka Ikeda</u><sup>1</sup>, Hiroko Kotajima-Murakami<sup>1</sup>, Miho Tanaka<sup>1,2</sup>, Hirofumi Kashii<sup>1,3</sup>, Atsushi Sato<sup>1,4</sup></author_en>
    </author>
    <aff>
      <aff_ja><sup>1</sup>(公財)東京都医学総合研究所精神行動医学研究分野、<sup>2</sup>東京大学大学院医学系研究科精神医学、<sup>3</sup>東京都立神経病院小児神経、<sup>4</sup>東京大学大学院医学系研究科小児科</aff_ja>
      <aff_en><sup>1</sup>Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science, <sup>2</sup>Department of Neuropsychiatry, The University of Tokyo, <sup>3</sup>Tokyo Metropolitan Neurological Hospital, <sup>4</sup>Department of Pediatrics, The University of Tokyo</aff_en>
    </aff>
  <abstract>自閉症スペクトラム障害(ASD)は社会的コミュニケーションの障害と限局された興味という特徴を持つ神経発達障害である。ASDの病態メカニズムはほとんど不明であり、主症状に対する治療薬は未だに無い。一方、ASD患者の観察や症状の分析から、遺伝子メカニズムや分子メカニズム、リスクファクターなどが推測され、それを基にASDの動物モデルが作成され、患者では不可能な解析を動物で行うことで病態メカニズムの解明が進んでいる。さらにメカニズム解明から新たな治療方法が示唆されてきている。本シンポジウムでは、演者らが進めている3つの例を紹介する。第一に、結節性硬化症はその約半数がASD症状を示す。結節性硬化症患者の研究から、原因遺伝子は<i>TSC1</i>と<i>TSC2</i>であることがわかっていた。<i>Tsc1</i>と<i>Tsc2</i>の遺伝子欠損マウスは、それぞれホモ接合体は致死であることから、それぞれのヘテロ接合体の行動を解析したところ、社会性行動の低下などASD様の行動を示すことが明らかになった。また、Tsc1やTsc2の機能不全により、その下流分子であるmTORが活性化していることが予想されるため、mTOR阻害剤のラパマイシンを<i>Tsc1</i>と<i>Tsc2</i>それぞれのヘテロ接合体欠損マウスに投与するとASD様行動が改善することが明らかとなった。第二に、抗てんかん薬や気分安定薬として広く用いられているバルプロ酸を妊娠期に摂取すると産児がASDを発症するリスクが高まることが知られていた。また、胎生期にバルプロ酸に暴露されたマウスがASD様行動を示すことも知られている。そこで、胎生期バルプロ酸暴露マウスの脳におけるmTORシグナル系分子であるS6蛋白質のリン酸化解析を行ったところ、リン酸化が亢進していることが明らかとなった。さらに、ラパマイシン投与によりASD様症状が改善することも明らかとなった。第三に、ASD患者においてセロトニン系の異常が報告されている。そこで、セロトニントランスポーター欠損マウスの行動を解析したところ、ヘテロ接合体とホモ接合体のいずれもASD様行動を示すことが明らかとなった。さらに、セロトニン前駆体であるトリプトファンを欠乏させた食餌を摂取させると、ASD様行動が改善することが明らかとなった。このようにASD患者の観察や症状の分析を基に基礎研究へ展開することで、治療法の新たな開発が進むことが期待できる。</abstract> </article>