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    <article_id>E2</article_id>
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      <title_ja>ハチ毒に対する生体防御反応においてプロスタグランジンD<sub>2</sub>受容体CRTH2が果たす役割</title_ja> 
      <title_en></title_en>
    </title>
    <author>
      <author_ja>〇木田 美聖<sup>1</sup>、中村 達朗<sup>1</sup>、藤原 祐樹<sup>1</sup>、村田 幸久<sup>1</sup></author_ja>
      <author_en><u>Misato Kida</u><sup>1</sup>, Tatsuro Nakamura<sup>1</sup>, Yuki Fujiwara<sup>1</sup>, Takahisa Murata<sup>1</sup></author_en>
    </author>
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      <aff_ja><sup>1</sup>東京大・院農・放射線動物科学</aff_ja>
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    </aff>
  <abstract>【背景・目的】近年、抗原特異的なIgE抗体を介した肥満細胞の活性化によって起こるアレルギー反応は、本来ハチ毒やヘビ毒などの動物毒の侵入に対する生体防御反応であるとされている。脂質メディエーターの1つであるプロスタグランジンD<sub>2</sub>の受容体CRTH2を介したシグナルは、鼻炎やアトピー性皮膚炎などの様々なアレルギー性疾患を促進する働きをもつことが報告されている。しかし、動物毒に対する生体防御としてのアレルギー反応における役割は不明である。本研究では、CRTH2がハチ毒に対するアレルギー反応において果たす役割を解明することを目的とした。<br/>【方法・結果】野生型マウス（WT）に、致死量のハチ毒（640 µg）を皮下投与すると、約5時間後に体温が約10℃低下し、投与後3日間におけるその生存率は40％であった。CRTH2遺伝子欠損マウス（<i>Crth2</i><sup><i>-/-</i></sup>）においてもWTと同程度の体温低下と生存率の低下が観察された。WTに少量（80 µg）のハチ毒を皮下へ前投与（感作）した後、再び致死量（640 µg）のハチ毒を投与すると、感作せずに致死量のハチ毒を投与した時と比較して、体温低下が有意に抑制され、3日後の生存率も上昇した。一方<i>Crth2</i><sup><i>-/-</i></sup>では、同様のハチ毒投与を行ったところ、感作による体温低下の抑制や生存率の上昇が観察されなかった。次にこのCRTH2を介した生体防御機構を解明するために、アレルギー反応の成立に必須であるIgE産生にPGD<sub>2</sub>/CRTH2シグナルが与える影響を評価した。ハチ毒投与による感作後に、ハチ毒特異的なIgE値をELISAにて測定したところ、WTではハチ毒特異的なIgE値が上昇したが、<i>Crth2</i><sup><i>-/-</i></sup>においてはこの上昇の程度が有意に小さかった。樹状細胞は、生体に侵入してきた抗原を捕捉して活性化し、抗原提示能を有して所属リンパ節内に遊走することでIgE抗体産生を促進することが知られている。ハチ毒による感作24時間後の所属リンパ節内において、CD80とCD86を発現する活性化した抗原提示能を持つ樹状細胞の数が、WTのそれと比較して<i>Crth2</i><sup><i>-/-</i></sup>で有意に少なかった。<br/>【結論】アレルギー反応はハチ毒の侵入に対する生体防御として機能しており、CRTH2シグナルはハチ毒特異的なIgE産生を促進することで、そのアレルギー反応を成立させていることが示された。またそのメカニズムとして、樹状細胞のリンパ節移行を促進している可能性が示された。</abstract> </article>