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    <article_id>B8</article_id>
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      <title_ja>脳梗塞後のProgranulinおよびGranulinの変化</title_ja> 
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    </title>
    <author>
      <author_ja>〇樗木 りか<sup>1</sup>、堀之北 一朗<sup>1</sup>、林 秀樹<sup>1</sup>、高木 教夫<sup>1</sup></author_ja>
      <author_en><u>Rika Ohteki</u><sup>1</sup>, Ichiro Horinokita<sup>1</sup>, Hideki Hayashi<sup>1</sup>, Norio Takagi<sup>1</sup></author_en>
    </author>
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      <aff_ja><sup>1</sup>東京薬科大・薬・応用生化学</aff_ja>
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  <abstract>【背景】Progranulin (PGRN) は、糖タンパク質成長因子であり、脳虚血や脳出血後の神経炎症や血管障害に対して保護的に作用することが報告されている。一方、好中球エラスターゼにより PGRN が切断されて生じる granulin (GRN) は炎症を誘導することが報告されている。本研究では脳梗塞モデル動物を用いて PGRN および GRN レベルの経日的変化を解析し、それらの病態生理学的意義について検討した。<br/>【方法】ヒト多発性梗塞を模倣したラットマイクロスフェア脳塞栓 (ME) モデルを作製しPGRN および GRN 発現量の把握を試みた。PGRNおよびGRN の変化は western blot法、qPCR 法および免疫組織染色法を用いて検討した。また、PGRNの切断酵素である好中球エラスターゼ選択的阻害薬シベレスタットをME後の動物に投与し、PGRNおよびGRNの発現について検討した。<br/>【結果・考察】PGRN のタンパク質量は、ME 後 3 日目で増加し、それらは虚血側大脳皮質のミクログリアに局在していた。大脳皮質エラスターゼ活性は ME 後 1 日目から上昇した。また、PGRN の分解産物である GRN タンパク質量はME 後 1 日目から増加した。さらに、シベレスタット投与により好中球エラスターゼ活性の上昇が抑制され、PGRNタンパク質量が増加し、GRNタンパク質量は減少した。また、シベレスタット投与後のTUNEL陽性細胞数は減少した。本研究結果は ME 後のミクログリアで PGRN の発現が増加することを明らかとした。また、虚血後早期の脳内好中球エラスターゼ活性の上昇が、PGRN の切断を誘導し、GRNを産生することで炎症反応を惹起する可能性が示された。さらに、選択的好中球エラスターゼ阻害薬であるシベレスタットの投与により PGRN の切断が抑制され、かつ TUNEL 陽性細胞数が減少した。本研究結果は ME 後の GRN の産生が脳梗塞後の炎症性脳障害の進展に寄与する可能性と、シベレスタットが PGRN タンパク質量の増加と GRN 量の減少による多面的な作用を発揮することで脳梗塞急性期の脳障害改善に寄与する可能性を示した。</abstract> </article>