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    <article_id>A7</article_id>
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      <title_ja>新規気道粘液MUC5AC産生抑制薬の探索および作用機序の解明</title_ja> 
      <title_en></title_en>
    </title>
    <author>
      <author_ja>〇石橋 純平<sup>1</sup>、松山 真吾<sup>1</sup>、礒濱 洋一郎<sup>1</sup></author_ja>
      <author_en><u>Jumpei Ishibashi</u><sup>1</sup>, Shingo Matsuyama<sup>1</sup>, Yoichiro Isohama<sup>1</sup></author_en>
    </author>
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      <aff_ja><sup>1</sup>東京理科大・薬・応用薬理</aff_ja>
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  <abstract>【背景・目的】気道粘液の過剰産生すなわち痰は，種々の炎症を伴う呼吸器疾患に共通する症状の一つである．過剰な粘液産生を是正することは，気道での細菌感染の予防や換気路を確保する上で重要であるものの，従来，痰は炎症の結果と捉えられ，多くの呼吸器疾患の治療は抗炎症に主眼が置かれてきた．しかし，近年になって，吸入ステロイド薬などで炎症をコントロールできている喘息患者でも，屢々，痰が問題となるなど，痰に特化した治療の重要性が認識されてきている．一方，痰の排出を促す現行の去痰薬は，その実効性の面で十分ではなく，新たな薬物の開発が求められている．そこで本研究では，気道粘液の産生そのものを制御する新規薬物の創製を究極的な目的とし，特に既存医薬品ライブラリーから気道粘液の主要成分であるムチンMUC5ACの産生抑制作用を有する薬物の探索を行った．<br/>【方法】実験標本として粘液MUC5AC産生能をもつヒト気道上皮細胞株NCI-H292細胞を用いた．本細胞にTGF-α（10 ng/ml）および被験薬（2 µM）を24時間共処理し，培養上清中に分泌されたMUC5ACのタンパク量をELISA法により測定した．被験薬として，東京大学創薬機構より譲受した既存薬ライブラリー640種を用い，本実験系に供した．<br/>【結果・考察】640種の既存薬の中で，25種に陽性対照薬として用いたdexamethasone に匹敵する強いMUC5AC産生抑制作用を見出した．このうち大半はステロイド類であったが，本来，抗炎症薬ではないcompound Xに90%以上の著明な抑制作用を見出した．compound Xは濃度（0.1～1 µM）依存的にTGF-αで刺激した細胞の培養上清中のMUC5ACタンパク質を減少させ，そのED₅₀は約0.31 µMであった．また，TGF-α刺激後のMUC5ACのmRNA発現についても調べたが，これも濃度（0.1～1 µM）依存的に抑制した(ED<sub>50</sub>=0.49 µM)．これらの成績から，compound Xは少なくとも一部,MUC5AC mRNA発現の抑制を介してMUC5AC産生を抑制していると推定された．現在，本薬物によるMUC5AC mRNA発現抑制の詳細な機序を調べているが，その解明を通じて，気道粘液産生を制御するための新たな薬理学的概念を提唱できる可能性もあり興味深い．</abstract> </article>