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    <title>
      <title_ja>マイクログリアとシナプスの相互作用による脳機能の修飾</title_ja> 
      <title_en>Microglia-synapse interacitions in brain function</title_en>
    </title>
    <author>
      <author_ja>〇小山 隆太<sup>1</sup>、池谷 裕二<sup>1</sup></author_ja>
      <author_en><u>Ryuta Koyama</u><sup>1</sup>, Yuji Ikegaya<sup>1</sup></author_en>
    </author>
    <aff>
      <aff_ja><sup>1</sup>東京大・院薬・薬品作用</aff_ja>
      <aff_en></aff_en>
    </aff>
  <abstract>シナプス競合によるシナプスの量や配置の調節は神経回路形成の基盤である。特に、興奮性および抑制性シナプスの数と機能のバランス（E/Iバランス）の制御と維持は脳の正常な機能に必須である。そして、このためには、脳内免疫細胞であるマイクログリアによるシナプス貪食や剥離が重要な役割を果たすことが示されてきた。<br/>　シナプスE/Iバランスが破綻した結果として生じる代表的な脳疾患として、神経細胞の過剰な発射を要因とするてんかんが挙げられる。そこで、本研究では、小児期の熱性けいれんモデルである高温誘導性けいれんマウスと、成人期の内側側頭葉てんかんモデルであるあるカイニン酸誘導性けいれんマウスを用いて、シナプスE/Iバランス破綻におけるマイクログリアの関与を検証した。<br/>　まず、熱性けいれんモデルマウスでは、海馬の過剰な神経活動を抑制する役割を担う歯状回において、神経活動の上昇と補体の存在が、マイクログリアによる抑制性シナプスの貪食に関与することを明らかにした。特に、神経活動の上昇はシナプス貪食のためのfind meシグナルとなり、補体の存在はeat meシグナルとなる可能性が示唆された。また、熱性けいれん後のマイクログリアの活性化を抑制することにより、将来のけいれん感受性上昇を阻止することに成功した。<br/>　次に内側側頭葉てんかんモデルマウスでは、側頭葉の一次聴覚野に情報を伝える内側膝状体において、活性化マイクログリアが集積し、抑制性シナプスの密度が低下するとともに、聴覚回路の神経活動が上昇していることを明らかにした。その結果、これらのてんかんモデルマウスにおいて、音刺激弁別試験の成績が低下し、音の有無を正確に判断できないことを発見した。側頭葉てんかん患者では幻聴や聴覚保続が報告されることもあり、今回の発見はその細胞生物学的メカニズムの一端を明らかにした可能性がある。<br/>　以上のように、シナプスE/Iバランス破綻が要因の一つで発症するてんかんにおいて、マイクログリアによる抑制性シナプスの貪食が関与することを明らかにした。</abstract> </article>